最近の国公立大学入試において、面接を重視する大学が大幅に増加していることが指摘されています。この動きは2010年代後半からみられ、今年度は、一般入試でも調査書や志望理由書を活用していく動きもありました。従来の筆記試験だけではなく、高校生活全般の活動の成果をもとに合否を決定する流れは今後も継続していくものと予想されます。
面接試験の準備の流れとしては、まず、実際の面接の様子を見ながら、一連の流れを確認してもらいます。その後に、入室の仕方や受け答えの所作などの基本事項を押さえます。
そして、最も重要な想定される質問への対策に入ります。いきなり文章を作るのは大変なので、受験生にヒアリングしながら、質問の答えとなりうる要素を書き出しリスト化します。そのリストをもとに、面接で想定される質問への答えを受験生が考えてきてもらいます。この段階で重要なことは以下の3つです。
- 高校までの間に自分がどのようなことをしてきたのかを客観的に分析する
- 将来どのようになりたいのかという現時点での目標を示した上で、志望大学でなにを学びたいのかを具体的にイメージする
- 上記の2項目について、自分の言葉で、かつ相手に伝わるような文章にまとめていく
文章が出来上がったら、本番を想定した面接の練習に入ります。ビデオで実際の様子を記録しながら、模擬面接を行います。終了したら、そのビデオを確認しながら、修正した方がよいところを指摘し、面接での所作を修正していきます。この模擬面接の練習を何度か繰り返していきます。
この時期に面接のアドバイスをしながらいつも考えることは、面接の想定質問の答えるために整理する事項は面接試験が決まったら用意するのではなくて、高校の1,2年生の早い段階で一度考えて、一定期間ごとに振り返って、そこで気づいたことを文章として記録しておくことが大切なのではないかということです。いきなり将来の目標なんていわれても、なかなか書けるものではありません。最初は、何も考えてない自分を認識することからはじめてもいいと思います。
勉強以外の活動にも意欲的にどんどんチャレンジする時間をつくり、視野を広げていくことが大事です。何か目的をもって行動を起こし、その結果を振り返って、次の活動に生かしていく。その活動の積み重ねを大切にしていって欲しいなと思います。その課外活動に充てる時間を捻出するために、長期スパンの勉強スケジュールや日々の勉強の方法を改善していく。そのサポートを塾を通じてやっていきたいと思っています。