英語長文の音読練習にAmazon Pollyを積極的に活用しよう。

入試を攻略する上で、英語長文読解は大きな鍵を握ります。いまやどの大学・高校を受験する上でも、英語は必須の教科であり、その英語試験の中での配点が最も高いのが英語長文読解の部分だからです。

では、長い英語の文章を”正確に”、”早く”読んでいくために必要なことは何でしょうか。

それは、英文法の知識を土台にした英文の”型”をコツコツと地道に身につけていくことです。これは、今も昔も変わりません。この英語の”型”を身につけるために役立つ受験用の参考書・問題集については、1990年代から2000年代にかけて出版された”古典的な定番書”の中に、きらりと光るものが多いです。

しかし、最近の中学・高校の授業の中で、体系的に英文法を学ぶ機会が徐々に減ってきているのが悩みの種。現在の学校の授業で学ぶ内容と古典的な参考書・問題集に記載されている内容との間に大きなギャップが存在してしまっているのです。塾の中でも試行錯誤しながら、そのギャップを埋めることに苦慮してきました。この1,2年で、そのギャップを埋めるのに最適な良質の問題集が出てきてくれたので、現在の塾生にはそれに取り組んでもらっています。

もう1つ、刊行年が古い参考書・問題集を塾の指導に採用する上での大きな障害がありました。それは、音読用の音声データがないことです。最近のほとんどの英語教材には、CD、もしくは音声データをダウンロードする形式で、音読用の音声データが提供されています。英文を口に出して何度も音読することが、英語の知識を定着させる上でとても有効であることが広く知られてきたからです。

そんな音声データのない参考書・問題集の救世主となるのが、テキスト読み上げサービスです。現在では、スマートフォンには標準でテキスト読み上げ機能が搭載されていますし、word on lineのimmersive readerなど数多くのテキスト読み上げサービスをオンラインで利用できます。本当にいい時代になりました。

その数あるテキスト読み上げサービスの中でも、Amazon Web Serviceの1つであるAmazon Pollyは、カスタマイズのしやすさ、発音の良さで頭一つ抜きんでています。

Amazon Polly(深層学習を使用したテキスト読み上げサービス)| AWS
Amazon Polly は、高度なディープラーニング技術を使用したテキスト読み上げサービスで、人間の声のような音声を合成します。何十種類ものリアルな音声を多数の言語でサポートしているため、最適な音声を選択して、さまざまな国で音声対応アプリケーションを構築できます。

では、実際に音声を聞いてみましょう。
英文は”The Arts. vol.3″の中にあるパブロ・ピカソの言葉からの引用です。

We all know that Art is not truth. Art is a lie that makes us realize truth at least the truth that is given us to understand. The artist must know the manner whereby to convince others of the truthfulness of his lies.

Pablo Picasso The Arts. v.3 1923 

上の再生ボタンをクリックすると音声が再生されます。初学者を想定して、SSMLにより若干読み上げ速度をゆっくりめに調整しています。
下に和訳も載せておきます。一部意訳しているところがあるのであしからず。

芸術がが真実そのものではないということは誰もが知っていること。芸術とは、私達に真実を気づかせようとする”嘘”なのだ。少なくともここでいう真実というのは、私達が理解するために与えられるものであるのだけれど。芸術家は、自分の嘘の真実性を他の人たちに納得させる方法を知っていなくてはならないのだ。

それにしても、流暢で自然な発音にびっくりしますね。
以前は他のテキスト読み上げサービスを利用していましたが、最近では、Amazon Polly一択です。

近年の技術の発達で、往年の参考書・問題集の名著を末永く使用できる環境が整いました。一見すると近寄りがたく、進む道は険しそうに見えますが、しっかりと腰を据えて取り組み、大きな果実を手にしてもらいたいです。

タイトルとURLをコピーしました